ピザ窯自作の記録

ピザ窯自作の記録


ピザ窯を自作で作れるということに気がついてから何年たったかかな?
2015年になってやっと実行に移せた。
それまでにインターネットで調べたり、ドゥーパやピザ窯自作の本を買ってきたり、
図書館で借りてきて読んだりしてました。

たまたま立ち寄ったお店で食べたピザがものすごくおいしくて
これは、もうやるしかない!と決めたのが
夏だったかな。
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ここにピザ窯をつくる!と決めた。水勾配がとってあるので、まず平らな土台をつくることにした。

レンガの大きさを測って、その並べ方を考えてから土台の枠の大きさを決めて設置。モルタルはバケツで練った。
蚊対策で蚊取り線香が欠かせない。ハチもいるんだよなあ。

   モルタルは近くのホームセンターで買った。600円くらい。水を混ぜて練るだけなので簡単だった。

枠の内側に水平器を使って天端のラインを書いておいてモルタルを流し込む。

平らに仕上げるって難しいとおもった。はじめて実際にやってみると早くやんなきゃとかいろんなこともかんがえちゃって、あせってしまって分けわかんなくなってしまった。
仕上がったらけっこうボコボコで職人さんみたいにきれいに平らに仕上げることはできなかった。
あとで聞いたら時間をおいてから表面を押さえるとか聞いてなるほどなるほどと疑問点がクリアーになったが、もう遅かった。
でもまあボコボコでもなんとかなるでしょう、やるしかない。

枠をはずして耐火レンガの底を貼っていく。

耐火レンガはアサヒキャスターで貼ることに決めた。いろいろな情報からこのアサヒキャスターがいいみたい。購入はアマゾンで買った。ここなら足りなかったら1袋単位で買えるから。まず最初に4袋買った。かき混ぜるのはシャベルとバケツでやってみた。

底を敷いて周囲の壁をなんとなく置いてレンガのサイズを調整してみる。
耐火レンガはレンガタガネとハンマーで叩いて割った。きれいに割れなかったけどなんとかごまかしごまかしできた。

この耐火レンガは昔焼却炉で使ってたものを解体してでてきたリサイクル品をいただいたものなので、耐火モルタルがまだついていたのだけど、以外に簡単にぼろぼろ取れた。これは耐火モルタルだったのかな?レンガって結構重い。

レンガを積むというのは簡単ではなかった。意外にアサヒキャスターの骨材の粒が大きくてイメージとして薄くペースト状に塗って積むことができると思っていたら、ぜんぜん違った。だから目地の厚みが設計では3ミリと考えていたのだけど結局9ミリぐらいになってしまった。耐火レンガは吸水性が凄くてそのままつかったらあっという間にアサヒキャスターの水分を吸収してアサヒキャスターはぼそぼそになってしまうし。なので、必ず水に浸して吸い込ませてから積むようにした。
悪戦苦闘。どうやればうまく積めるか試行錯誤しながらやりました。かなり時間かかった

焚口にアーチを作る。
合板でアーチの下地を作って高さを調整してそこに耐火レンガを乗っけてゆく。
この高さの調整で耐火レンガの置き方、目地寸法とか変わってくるからいろいろためしてこの高さにした。

耐火モルタル(アサヒキャスター)をつめるのは水を多くしてゆるくなったモルタルで流し込んだ。

結構まあいいやなんとかなるべって感じでやってかないと考えてばかりじゃ進んでいかないから。とにかくやってみる。

アーチの隙間には耐火レンガをタガネで割ったときに出た破片を差し込んで隙間調整をした。

底一列敷いて、壁に8段積んで、立ち上がりを1段立て使いで積んだ。

耐火モルタルはみ出たり、隙間あったり、高さが違ったり、曲がったり、いろいろありましたが、なんとかなるべで行きます。

焼き台を作る。
8段目にかかるように焼き台を4センチの厚さでアサヒキャスター流し込みでつくることにした。大判の耐火レンガや大谷石とかいろんな方法を調べたけど、ボイド管で煙道を作って合板で下地枠を作ってその上に流し込むやり方にしようと決定。耐火レンガと合板枠の隙間はガムテープを使って埋めた。

焼き台の枠は後で取り外せるようにレンガを積んで高さを調節しながら設置した。

この流し込みの時は大量に使うと思って100円ショップででっかいタライを買ってきてそこでアサヒキャスターを練った。これもなかなかうまく平滑に平らに均等にならないんだなあ。まあいいかってところで終了。

焼き台の前の焚口アーチの上部分の処理は、この時点ではまだ検討中でどうしたらいいかまだ迷っていました。モルタル流し込むか、レンガ積むか、コストと見栄えと強度と技術的なことなどを考えながら、現場にてひらめきを待つ。

悩んでいてもすすまないのでドームつくりをはじめてしまう。砂でドーム下地をつくってそこにモルタル塗りでドームをつくるのが面白そうなので、このやり方にする。全部砂でやると大変なのでレンガと角材でアンコ下地を設置した。ドーム開口部は合板で形を切って型枠としてみた。

砂を盛り始める。でもドーム開口部の脇の処理はまだ決定していなくて、なんとかなるべ、なんとかすんべでやりはじめてしまった。

この日は娘が手伝ってくれて、砂ペタペタしてくれました。合計3袋使用しました。

新聞濡らしながらを砂の上のかぶせてモルタルと砂が直接つかないようにします。ドーム脇の処理はなんとなくなだらかにできるかな?って感じに思えてきた。砂って案外固まるもんなんですね。

新聞紙は3枚ぐらい重ねた。この砂でドームつくるのはとても楽しかった。いい感じの曲線がでて満足。

アサヒキャスターを塗ってゆく作業。
娘も面白がって手伝ってくれた。4センチぐらい盛るつもりでドーム開口部の枠を設定したのでそれを基準に塗りつけてゆく。

ドームでアサヒキャスターは2袋近く使った。

8段目の上の立て使いの耐火レンガをつかって両サイドと後部はモルタルを止めた。

ドーム開口部の枠を外した

貼りついてる新聞紙はなかなかとれないので、バーナーであぶってみたけど湿っているせいかぜんぜん燃えない。モルタルからの水分が抜けないと燃えないのだろう。しばらく放置する。

焚口アーチの上部分と焼き台の取り合いは薄いレンガを敷くことにしたので、その下地つくりにはレンガの破片を中に仕込んでモルタルで成形した。このモルタルはアサヒキャスターじゃなくて普通のモルタルでやってしまった。まあ大丈夫だろお。

いいかんじで焼き台と焚口アーチのところが納まった。

積み上げた耐火レンガの目地に隙間があったので普通のモルタルをゆるく練ってホイップクリームのビニール袋につめて押し出してつけていった。おもしろいようにすぐかたまってくっつくもんなんだって知った。

ドームの曲線がいいかんじでできているのだけど厚みを増やしたい。
もうひとぬりするか、タイルをつけるか?この時点でまた悩みだす。

焼き台の下枠の支えをはずしてみたのだけど合板はくっついてしまって取れなくなってしまった。これはもう燃やしてしまうしかない。

耐火レンガ内側の目地の隙間はアサヒキャスターで埋めた。見栄えはけしてよくありません。指で押し込んだり、こてを使ったり、いろんな方法で工夫してやってみた。

ドームの上をどうしようか悩んでいてホームセンターの資材コーナーをうろついているとレンガの小さいキューブを発見。これいけるかなぁ?そこから一週間悩んでとりあえずやってみるしかないと60個買ってきた。

一列乗せてみるとけっこうかわいくていい感じ!

曲線に貼ってゆくのはむずかしいもんです。間隔をあけていいかんじにおいてゆく。

キューブのレンガをモルタルでとめようか、アサヒキャスターでとめようか考えていたのだけど、なんだかうまくいかない気がして、何かないかとホームセンターをうろついていると熱にも強いというボンドを発見。まあ仮止めでやってモルタル流せばいいだろうと考えてこれを2本使用した。

60個では足りなくてまた60個買い足して、これの時点で90個仮止め。いい感じ。120個では足りないか?

120個では足りなくてさらに買いにいくともう同じものがない。ちょっと色が違うのがほかのホームセンターにあったのでそれを27個あと縦長のを5個買ってきた。曲線が変わってきているのでどうまとめて貼り付けるか思案する。ほんとは前と同じでいきたかったけど。

あとはモルタルを目地に流し込んで完成だ。
その目地に流し込む方法はオイルを入れるときに使うポリジョッキーがいいのではないかとおもっている。

耐火レンガの寸法を基にsketch up で図面を作っておおまかなイメージと寸法を把握しておいた。このソフトは無料で使えるので重宝しています。
最初は煙突をつける予定だったのだけれども、ドームの曲線を味わいたくて煙突無くしました。煙突のないピザ窯も調べてみるとかなりあってみんなかわいい印象だったので、そして煙突がないほうがドーム内に熱気が溜まり窯の温度も上がりやすいということもありました。
焼き口の幅もコストコとかの大きなピザ対応の為になるべく広く取ろうと決めたのでした。
ドームの形状もCADではうまく描けなかったのでその時の感覚でいいやと思っていました。
下の焚き口にはダッチオーブンを入れられて調理できるイメージで考えてみました。

雨にさらさないようにシートをかけているのだけど屋根をつけてあげたいと思って思案中。簡単なものではなくて8角の屋根にしたいと思って、中央には排気塔がある感じ。屋根材もトタンとかではなくて木製で作りたいなあと思案中

アサヒキャスターをポリジョッキで目地に流しこんでみた。かなりの量を飲み込むので全部埋まらないうちに残りのアサヒキャスターはなくなってしまった。

ホームセンターで薄塗りOK!!って書いてある日曜セメントは骨材の粒子が細かいだろうと考えて、値段も安かったのであとの目地はこれで埋めようと決めた。

百円ショップのお誕生日フラッグの入ってた三角のビニール袋を使って生クリームを搾り出す感じで目地を埋めてゆくことにする。先っぽに穴を開けるその穴の大きさを慎重に。小さいと詰まるし、でかいと使いづらいからちょこちょこ少しづつ大ききさを調整。

日曜セメントはすこしとろみがあっていい感じで注入できる。でも4キロの袋では足りなかった。急遽もう一袋買いに行き残りは翌日にやることにする。

手前の細い目地も詰めた。けっこうボコボコになってしまった。

目地だけでかなりの量が入った。20Kぐらいは使ったと思う。

横からみたとこ

前から見たとこ。

バーナーで焼き台の下の枠に煙道の穴を開けるために合板枠を下からあぶる。

やっとボイド管で枠を作っておいた穴のところが焼けて貫通してきた。

あとは乾燥させていきます。

初めての火入れ。なんだかとてもうれしい。やっとここまできた。

焚口内部には耐火レンガを乗せただけの組み方で周囲に配置しました。

火入れしたら水蒸気がすごく出てきた!やっぱりゆっくり熱を時間かけて加えて乾燥させてかなきゃならないのだろう。

焼き台の下枠の合板が焼き切れて煙道がきれいに貫通しました。

火をみるっていいなあ。

ピザ窯上に屋根を作る。ここでひらめいた八角屋根を作り始める。これは排気塔。

ダイソーで購入してきたもの。
耐熱ツカミ、灰掻き、炭ツカミ、ステンレス皿。

このステンレス皿を加工してピザピールを自作しようとしたのだけど、金切はさみで切っていったらふにゃふにゃで使えなかった。薄すぎた。

ホームセンターでアルミ板を買ってきた。厚みは1ミリと1.5ミリと迷ったけど1ミリにした。それを角を切って丸めてケヤキの枝があったのでそれにビスで固定。いい感じで使えた。

排気塔骨組み。
わかんないことだらけなので勢いで進める。考えて考えながら進んでいくのは面白い!

2回目の火入れ。
焼き台下の枠が完全に焼き切れた。
煙突はなくて大丈夫と確信しました。もし煙突があったら焼き台の温度は煙突から逃げてしまったのではないかとおもえるのです。この形状で煙突の必要性は感じませんでした。

3回目の火入れ。
今回は焼き台の上で薪を焚いてみる。煙突なくてもぜんぜん大丈夫。
よく燃えてくれます。

八角屋根の排気塔のてっぺんはどういう風に納めようか考えながら迷いながら作り始めて、ここまできたときふと目に入ってきたのがこの百円ショップでかったミルクパン。これは防腐塗料やボクジュを入れたり、モルタルをすくったりしてたボロなべだったけど、これいいじゃんと思って乗せたら結構いい感じなのでこれで固定してしまった。

焼き台下部にひび割れ発見!かなりショック。考えてみるとモルタルの扱いに慣れてなかったら、空気を出す方法など叩いたりすることをほとんどやってなかったからかなと思えてきた。まあしょうがない、補修するしかない。

4回目火入れにして初のピザ焼き!
生地はヨークマートで売ってたやつ。クッキングシートに載せて焼き台に載せて焼いてみる。

クッキングシートは焼けちゃうことを知りました。焼き加減はいい感じ!
すーごい楽しい!
薪で火加減と焼き台の温度を調節して焼けてくピザを観察して、
すーごい楽しい!!

裏側にもひび割れができてた。
もうこまめに補修しながらやってくんだなと思った。

八角屋根はこんなかんじになるのか〜って仮で組んでみる。

5回目の火入れ。
この日は子供たちのクリスマス会でピザ生地を自分たちで各自作ってこのピザ窯で焼きました。アルミホイルの上にピザを乗せて焼くのが扱いやすいと分かった。

薪の焚き付け方も慣れてきた。薪のくべ方、並べ方、タイミングなどいろいろと分かってくる。薪で火力を調節するのが楽しい。

焚きつけにバーナーの力を借りて不完全燃焼の煙がすばやくなくなるように火の勢いを育てるのがいいみたい。

焼き台上部とドームにもひび割れができてしまった。ホームセンターで強力接着のモルタルを発見して応急処置をしておいた。

近所の子供にも手伝ってもらってピザ窯の八角屋根の建て込み。インパクトドライバーを使ってビス打ちもやってもらいました。

垂木も乗った。四角の構造に八角の屋根なので、垂木は先にトラス状に組んでおいたものをあらかじめ屋根セットとして組んでおきました。

結構まだぐらぐらするが、ぼちぼち決めてゆこう。

野地を貼った。排気塔の部分から下を覗くとピザ窯の上部が見えてなんか面白い感じ。多少の誤差はしょうがない、進め進め!

排気塔が付いた。てっぺんのなべの取っ手は北を指している感じで方向を決めた。

足元のピンコロをコンクリで固定。
子供たちはなかなかちゃんと仕事してくれる。ここではちゃんとコンクリを打ち、突き、ました。

排気塔のイメージはもっと煙を吐くかんじだったのだけれども、屋根の勾配がのろいのでみんな脇から煙は出てってしまった。

煙に燻されてはやく黒くなってとおもうが、すぐに真っ黒にはならないかんじだ。

屋根の骨組などがもっと熱くなるかと心配したのだけれども、表面温度は大して上がらなかった。

2016年元旦
ピザ焼き排気穴から炎が出てる状態だと焼き台周辺は350度前後ぐらい。2枚焼きも出来るようになった。
ピザ投入口は広くしておいてよかった。ピザは回転させて焼くことと、ピザピールと耐熱グローブで直接手を入れて掴むとなかなかいい具合に扱える扱えるようになってきた。

屋根の野地上にルーフィングを敷いた。継ぎ目に一応防水テープも貼っておいた。

レッドシダーのシェイクで屋根を貼る。いろいろ考えながらやってみる。

足場が八角だとややこしい。しかも傾斜地と段差があるのでいろいろ試行錯誤しながらです。

いいかんじで葺けた。

棟は竹でやることにしました。
こんな感じでいいかなと段々をつけて加工してみた。

一応棟の溝にはコーキングをしておいて、竹の棟をビス止めしてみました。

飛び出した棟の先がいいかんじです。

完成。ようやく棟もついたので一連の八角屋根つくりも終了です。このレッドシダーのシェイクという素材はおもしろいので、今後壁や屋根やいろいろなところに使ってみようとおもいます。

夜はとてもいいかんじです。
動画をご覧ください。8秒間ですけども。↓


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